こんにちは、しろみです。
富士ヒルに参加された皆様、お疲れ様でした!
初出場の方もタイム伸びた方もそうでない方も、今年はなんだかnote等文章に残される方が多い気がしてわたしも久々にブログを書いてみることにしました(久しぶりすぎてログインまでに20分かかった……)
表題のとおり、今年は富士ヒルでブロンズリング(=90分切り)を達成することができました。
2部構成で、今回の前編は当日までの経過と当日レース中の記録を、後編では後述の理由でブロンズ獲得ワンチャン勢だったわたしが数秒、数十秒を稼ぐために実践したこと(悪あがきともいう)を紹介します。
未来の誰かの参考になれば幸いです。
後編はこちら↓
(投稿次第リンク貼り付け予定)
Contents(*'ω'*)
前回のブロンズ獲得のこと
元々膝痛、腰痛持ちでヒルクライムが大嫌いだったわたし。
ですが4年前の2021年、ライド仲間から誘われたのをきっかけに重い腰を上げて富士ヒルにエントリー。もちろん初めてのヒルクライムレース。
ヒルクライム嫌いと言いつつ、自分の性分として負けず嫌いということも重々わかっていたので、「どうせ出るならブロンズ取ろう」と決意。
ブロンズという称号が取れれば、きっと満足できる=1回で済む みたいな考えも正直ありました。
当時はブルべやグループライドでそこそこ走り回っていたものの、ただ走ってるだけでは簡単にブロンズ取れないことも重々承知していたので
ローラー環境を整え、Zwiftを開始。トレーニングメニューに詳しいライド仲間のままさん主催のグループワークアウト「MBC」に加入させてもらい、プランの相談をしつつ、約100日集中で取り組みました。
そして、当日の完走タイムは88分02秒。なんとか初出場でブロンズリングを獲得することができたのでした。
そういった4年前の記事はこちらから↓
富士ヒル出場は続けていたものの次第にエンジョイ勢へ
トレーニングを経て筋肉がついたことで膝痛等も改善し、ヒルクライムへの苦手意識はだいぶ薄らぎました。
2022年こそ他のイベントと重なりエントリーしなかったものの、2023年には富士ヒルに再度エントリー。
ですが元々飽き性なことに加え、実家からの独立や仕事の階級が上がり多忙になったことを言い訳にしつつ、継続したトレーニングは出来なくなってしまい、2023年の完走タイムは92分台。
この結果を受け、今後はタイムはもう気にせず、楽しく走れればいいや~という気持ちになっていました。
ロードバイクにめっきり乗らなくなって、エンジョイすらできなくなった
富士ヒルが終わった後も、ロードバイク自体は乗りたいな~と思っていたもののライフスタイルの変化があり、ますます乗る機会が減っていきました。
2023年9月のブルべが終わった後、2024年の4月まではたまにライド仲間に誘ってもらって緩く走る以外、本当にまったく乗りませんでした。
結果、2024年の富士ヒルは完走タイムは2時間オーバーと、ここまで人間できなくなるものかとびっくりしました。
ロードバイクに乗らなくなると、筋力が落ちます。
筋力が落ちると、せっかく改善した膝痛腰痛が再び顔を出します。
痛みがあると、ロードバイクに乗る気が起きなくなり、さらに乗らなくなります。
2024年はまさにこの負のスパイラルに陥っていました。
富士ヒルが終わったあともプライベートで大きな出来事があったこともあり、ロードバイクから気持ちは遠のき、さらに乗らなくなり……
そんなこんなで全く乗らないままに半年が経った年末ごろには、すっかり走力「ゼロ」の人間ができあがっていました。
12月に友人に誘われて久しぶりに走ったときには、勝手知ったる宮ケ瀬までの道が恐ろしいほど険しく長く感じたものです。
年が明けて2025年1月、富士ヒルのエントリーをした時も「今年も楽しく走れればいいや」の気持ちのみ。
そのため、申告タイムは「2時間00分」にしました(これを4か月後に後悔することになる)
楽しく走るためにトレーニングしたら、なんか火が付いた
年が明けてもロードバイクには1月に1回ブルべを走っただけで、3月までは全然乗っていませんでした。
運動は旦那の影響で年末ごろからはまった「ダンスダンスレボリューション」(足でやるリズムゲーム)を週2×2時間くらい。
これが2分弱の曲の中で600~700歩(ジャンプ含む)足を動かす、つまり2分弱全力疾走を繰り返すようなものなのでおそらく心拍だけは鍛えられていた……?
3月24日、ままさんのお誘いの「ゆるぽた」に参加するもわたしだけ超こてんぱんに。
ルートは矢野口スタートで大垂水峠を越えたあと、相模原のアップダウンを経て橋本、そこから尾根幹を抜けて矢野口に戻るルート。
全く脚の筋力が足りず、往路の大垂水峠で既にばてばて。
これは富士ヒル楽しめるどころではないのでは……と思い、ローラーに乗り始めました。
Zwiftがめっちゃ値上げしてて面喰らったので、とりあえず無料の「MyWhoosh」というアプリでリスタート。
とりあえずFTPを計測しないとトレーニングができないのでランプテストを行った結果、FTPは「2.6倍」。これはひどい。
とにかく週1でも少しでもいいからローラーに乗ることで、少しづつ筋力トレーニングを図りました。
4月は週1、約1時間のトレーニングでSST~VO2MAX強度を主に行っていました。
VO2MAXを多めにしたのは理由があって、1からFTPを上げるのではなく「元の場所まで戻す」のであれば高強度を叩いてガンガン負荷をかけた方がいいと思ったから。
4月12日、リアルMBC練で筑波へ。
結果はもちろんへぼへぼで、他のメンバー全員に山頂で毎回待っててもらう状態ではあるものの、ローラー効果で3月の相模原よりは復活を実感。
4月26日には単独で表ヤビツTT。

1時間切れればいいかなという気持ちでスタートしたら、結果は50分39秒。
みのげーるの激坂地帯でもあまり呼吸がつらくなかったのはダンレボ効果な気がします。
思ったより脚力の伸びが良くて、富士ヒル目標タイムを当初の2時間から「100分切り」に上方修正。
このあたりからロードバイクに乗るのが楽しくなってくる。やっぱりある程度走れた方が余裕も持てるし、楽しいですよね。
ブロンズ返り咲きの夢を見た
5月4日、GWだけどスバルライン試走、100分切り目標でスタートするもタイムは料金所から105分。
脚も心拍も余裕があったのに、60分すぎから膝も腰も激痛が走り、全く踏めなくなってヘロヘロでゴール、超不完全燃焼。
筋肉足りない→フォーム維持できない→腰膝に負担かかる→痛み発症 の流れが起きているのでは?と思い、この翌日から毎日体幹トレーニングを開始。
またフォームも見直し、股関節もカチコチになっていたので毎日ストレッチしました(このあたりの詳しくは後編で)
脚に余裕あったので、痛みさえ出なければさらにいいタイムが出せるのでは、とこの頃からようやく頭の中に「ブロンズ」が再度浮かぶように。
本腰入れてローラーを回すべく、このタイミングでワークアウトや情報が充実しているZwiftにようやく再課金。
5月2週~3週は週4でローラーに乗っていました。
減量もようやく意識するも、1か月で急に減らすリスクを考えてあまり本腰を入れませんでした。
とにかく本番まで時間がないので、大好きCarsonメインではなくSST Shortや SST Med、RattleSnakeといった強度の高いワークアウトに取り組みました。
もっともきつかったワークアウトはクリスクロス。
本番イメージでL3で回す部分をブロンズ相当→3倍に設定したらグラフがとんでもないことになった……

5月18日、スバルライン試走2回目。
ままさんに紹介いただき、本番でブロンズタイムで走る予定の方達とトレインを組ませてもらって走ることに(完全ツキイチだけど……)
またままさんからレース用タイヤのミシュランパワーTTをお借りしてバフをかける。
フォーム改善&上記バフのおかげもあり、結果は料金所から92分と結構いい感じ。
FTP的に単独だと厳しいけど、トレインが組めればワンチャンありそう。ここで申告タイム2時間にしたせいでスタート順が遅い(第6スタート)ことを後悔するも
ご一緒した方も同じ第6スタートとわかり、SNSでつながらせていただき、当日も一緒に走れたらいいなと思いながらトレーニングを続けました。
が、本番の1週間前に残念ながらご家庭の事情でDNSされるご連絡を受け、第6スタートで脚の合う野良トレインいるかなぁ……と弱気に。
そんな時に、同じMBCメンバーのsiさんがブロンズペーサーを名乗り出てくれました。
siさんの昨年のタイムは80分切り。今年はシルバー(75分切り)を目指していたのに年明けから体調不良等が重なり長期間トレーニングできず……という不運で、本来の実力を富士ヒルにぶつけることが難しいとのこと。
とはいえ、わたしは全行程牽いてもらったとしてもワンチャンというような実力なので、せっかく合わせてもらってもブロンズ取れなかったら申し訳ないし、せっかくの大会、siさん自身のために走ってもらった方がいいのでは……と当初、正直かなり後ろ向きでしたが結局お願いすることにしました。
siさんとはよくライド一緒に走ることはあるものの、試走で一緒のペースで走ったことはなく。
ただ峠はわたしが先行→後半siさんにまくられるのがいつもの流れなので(くやしい)、前半から上げてということは直前の打合せでお伝えしました。
前日はなんだかんだで寝るのが遅くなってしまい、日付が変わるくらいの時間に。
夕食は19時ごろ、ごはん大盛りと豚生姜焼き。お風呂上がりは筋膜リリースとストレッチを念入りに。
本番レポ 長くて短い90分間走
出発が遅れてしまい、第6スタートに間に合わず第7スタートの列でスタートすることに。
今年のスタート会場は整列がすごくて、やたら並ばされ・待たされ・歩かされという感じでしたね。昨年はやろうと思えば割り込みできそうなカオスな待機列だったので、それを考えるとこっちのほうがいいかもしれませんが……
スタート直前にスピードジェルを飲んでカフェインを入れるつもりが、盛大に気管に入ってしまいむせながらスタートすることに……ジェルのせいではなく、わたしが普段ジェルを飲みなれていないせいです。パレードランの間ひたすらむせてました、周りの方すみません。
計測開始地点を通過して、料金所までは想定通りのタイムで通過。
siさんがめっちゃ声かけしてくれるので、返事しながら進む。無理に返事しなくていいよとも言ってくれたけど、話せるうちは話したほうが酸素も入るしいいんですよね
流石に第7スタートだとブロンズペースでも周りの方よりは速い場合が多いので、センターライン付近を走行することが多かったです。
1合目下駐車場地点で30秒くらいビハインド。前回ブロンズ取ったときもここはビハインドしたので、焦りは全くなかったです。
料金所すぎから1合目くらいまでは脇腹が痛くて気にしながら登ってましたが脚は全然余裕あり。
1合目地点でオンタイムに戻り、2合目、3合目と進むにつれて1分程の貯金ができ、心に余裕ができた反面、3合目から徐々に脚がきつくなってきました。siさんの声かけにだんだん返事もできなくなってくる。
このあたりからダンシング交えたりポジション前後にずらして筋肉の使う部分を変えたり、誤魔化しながら走りはじめてこんな調子で最後までついていけるかな……と不安になったりしてました。
3合目から大沢駐車場までがいつも垂れるので、とsiさんに伝えていたのもあって、ここも結構なペースで進み途中1回ちぎれかける。
もう厳しいわ、やめたいわと思うも、「ここで離れたらなんの目標もなく残り半分苦しみながら単独で登ることになるんだ」そう思ったら脚の力が復活して、踏み直せました。
このあたりからサイコンの経過時間とステムに貼ったタイム表をにらめっこして、あと10分くらい……あと5分くらい……とばかり考えながら漕いでました。
大沢駐車場のあたりで正直脚の疲労がかなり来てて、ペースアップは難しい状態。キープできていた貯金をなんとか維持するしかない……
いつも大沢のUターンをすると追い風になってするする登れるのが、今回は全然追い風ではなかった気がします。
山岳スプリットの斜度が上がる箇所で一度明確に垂れてしまい、siさんと離れるも少しペース落として待ってくれたので、なんとか合流。
きついところこそ頭下げろ、肩の力を抜けと心の中で唱えてなんとかフォームを維持して進み、ちっとも見えない奥沢駐車場を目指す。
80分が経過しようというところでsiさんが「ここ曲がれば奥沢!」と声かけてくれ、奥沢から10分あれば間に合う!と安堵したのにフェイントでまだだったときは正直絶望した。(もちろんわざとフェイントしてるわけではないです笑)
結局奥沢のきつい登りに入ったタイミングで残り8分を割ったくらいで、これ間に合うのかなと不安になりながら登り散らかして平坦区間へ。
siさんはぶん回したかったようだけど、正直脚が限界でアピールも込めて声に出してはーはー呼吸してました。すみません。
最後の登りのところで残り4分くらいあったので、間に合ったと安堵したけどスパートどころではなく脚にもう全く力が入らなくて気を抜くと落車しそうなくらいへろへろ。
ハンドルにしがみついて、なんとかペダルを回してゴールラインを通過。いつもゴールがかっこ悪いのなんとかしたい。サイコンを止めたら88分台。ブロンズだ!
脚に力が入らないのに気も抜けて、邪魔にならないところまでヘロヘロ進んだ後は、暫くその場にへたり込んでしまいました。涙は出なくて、どちらかというと惚けていた感じ。
チェックポイント | 目標タイム | 2021タイム | 2025タイム |
料金所 | 02分30秒 | 02分24秒 | 02分32秒 |
1合目下P | 14分30秒 | 15分49秒 | 15分30秒 |
1合目 | 23分11秒 | 23分31秒 | 23分25秒 |
2合目 | 36分34秒 | 35分33秒 | 36分03秒 |
3合目 | 51分07秒 | 49分46秒 | 49分36秒 |
4合目 | 69分13秒 | 69分38秒 | 67分47秒 |
5合目 | 90分00秒 | 88分02秒 | 88分20秒 |
今年は天候も良く五合目も暖かいほうだったので、ままさん始めMBCの皆さんが待ってくれていました。うれしい!

あとがき
やった~~~ブロンズ取れた~~~~!
3月までは前述のとおり全く登れなかったので、このような結果に驚きつつ素直に喜んでいます。
2か月強という短い期間でも、トレーニングに取り組んだ結果がこのように出るのは嬉しいですね。
- 4年前とのFTP、PWR比較
年度 | FTP | PWR | タイム |
2021 | 183W | 3.59 | 88分02秒 |
2025 | 156W | 2.94 | 88分20秒 |
- バイクの重量:約7.5kg
本番半月前に測定したので実際はもう少しFTPが上がっているかもですが、やはり単独ではブロンズ取れていないと思われます。
また、今年は向かい風があまり強くなかったのも影響しているのではないかと思います。
というわけでsiさんというアシストに徹してくれた方がいること、天候等のコンディションにも恵まれた結果ではありますが、ここまで走れる状態に戻せたことに喜びを感じ、またせっかくなのでまたこれで終わりにするのではなく、この楽しく走れる状態を維持したいな、という思いがいまは強いです。
来年もまたタイムを縮められるように、さらに上を目指す……かはまだ決めていないですが、毎年それぞれの目標に向かってチャレンジできて、富士ヒルっていいコンテンツですよね。
改めてsiさん、本当にありがとうございました。ブロンズという結果を出せて、siさんも喜んでくれて嬉しかったです。
siさん視点のnoteもあるので勝手にリンク貼っておきます。

とりあえずこれからも走るぞーー!!
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