延々終わらない夜の愛知県(PC2→PC3→御前崎)
リスタートします。
PCを出てすぐ、揖斐川・長良川・木曾川とでかい川を渡りまくります。風しんどい。
そしてようやく愛知県入り!弥富市は白文鳥の郷だから皆様よろしくね。但し路面悪くて膝がつらかったので、わたしはおこ。
名古屋市に入ったあたりで日が沈み始めます。名古屋の車はそこまで怖い運転の人はいませんでしたがママチャリのおばちゃんたちが後方確認無しでガンガン出てきて怖かった。
名古屋駅の近くを通過すると、ひたすら国道1号を進み続けます。とりあえず膝の悪化は止まったので、御前崎のホテルまでがんばることにしました。夜ということもあり、景色が変わりません……延々高規格道路。地方の街中のでかい道路。景色に変化が無い。虚無。膝が痛い。速度は全然でない。ちょっとした登りですぐ速度は15㎞/hを割ります。つらい……予定より大幅に遅れているのに、おいていかなかったまりおさんに感謝です。
この区間はPC間距離が100㎞以上ありますので、ちょうど半分走ったころになると休憩がほしくなってきました。
つぎ左側にコンビニあったら入ろうかー。
はーい。やっと休憩できる……!!
……その直前まで何件もあったのに、6㎞コンビニが左側にありませんでした。岡崎をわたしは許しません。おかざえもんおまえ!!きええええ!!!!
岡崎市のゆるキャラ「おかざえもん」
最長112km区間の半分で休憩。56km地点で休憩決めるも6kmコンビニ無し。次のコンビニ見つけたら休憩はフラグ…
しろみ嬢に、今日の残りここまでの半分だよ( ^ω^ )
って言ったら
はぁ?( ゚д゚)長くね?
と返されました。あかん。くろみ化してる…
— まりおさん@遊び過ぎ (@mario_chari) October 13, 2018
黒くなりました。200㎞漕いでるのに何故あと100㎞も漕がないと休めないのですか。何故わたしは御前崎に宿を取ったのですか。そしてリアライトが電池切れたのでぶち切れながら電池交換。1時間前スタートで順調に進行中のけいたさんがかつ丼食べてるツイート見てすごくうらやましかったの覚えてる……
リスタートして10㎞ほど走ると雨が降ってきました……コンビニに寄って雨具を着ます。すぐやみそうだったので上だけ。ぜっとさんとあっこさんも同じコンビニにいらしてました。なんとDi2の変速が出来なくなったからノコギリでシートポストぶった切ってバッテリー取り出すつもりだそうです。ええ……
リスタートします。そろそろ延々直進に飽きて眠くなってきました。まりおさんにすーすーするあめちゃんもらいました。がんばれわたし。
豊橋に入って30㎞ぶりくらい?久々に左折します。眠いのと疲れたのと痛いのとで謎テンションだったので
「やったーー!!曲がるーー!!曲がれるぞおおおーーー!!!」なんて大はしゃぎしながら通過……自分でも何がそんなに楽しかったのかわかりません。謎テンションに付き合って一緒にはしゃいでくれたまりおさんにはもう足向けて眠れません。
雨はとりあえず止みました。
有名なキャノンボール(ボウリング場)。Cのネオン消えてるけどね……( ^ω^ )あのんぼーる
せっかくなので写真撮影。コロちゃんが横倒しなのに余裕の無さが表れています。
静岡に入ります。こんにちはエターナル静岡。でも、個人的には愛知のほうがエターナル感あった。夜ということもありますが
PC3です!あと60kmでお宿ですが、いつつくやら pic.twitter.com/iUx6KixBjI
— しろみ@宗谷岬600完走 (@notechan_cyan) October 13, 2018
271.8㎞地点 PC3ファミリーマート新居中之里店に到着。貯金は2時間。
ホテルまであと60㎞弱ですが、仮眠を考えると正直貯金が全然ありません。こんな遅れても一緒に走り続けてくださったまりおさんには土下座の勢いです。でも仮眠中に盗撮されたのでぶっ飛ばします。
これね。
またもお会いしたぜっとさんは本当にノコギリ使ってました。ええ……
リスタートします。
初めて通過する浜名湖は闇でした。浜名湖を渡った先は平坦で信号が少なくて車が少ない素晴らしい世界と聞いていたのですが、雨が降ってきました。うう。しかも今回はかなり雨量が強いです。どんどん強くなっていきます。まだ宿まで45㎞あるよ……
そして向かい風。更に速度が上がりません。瞬く間に全身ずぶ濡れ(上だけレインウェア着ていたので、上半身だけはまだマシ)。ただでさえ深夜帯で眠いのにテンションは地平に堕ちた……あえて大声で会話して無理やりテンション上げて走ります。雑談ばかりですが付き合っていただきます。遠州大橋を渡ったところでひとりランドヌールさんに追いつきましたがうるさすぎたみたいで先に行ってくれと言われました。申し訳なかったです。
相変わらず雨は強く風も強く、あちこちのコンビニで雨宿りしているランドヌールさんたちが見えました。が、ここで止まるより1秒でも早くお風呂入りたい寝たい。しろみは止まりません。
おふろ!
おふろ!
おふとん!!
おふとん!!
おふろん!!!!
……おふろん!!!!
最後の15㎞はひたすらおふろん!!を連呼してました。
早く、早く。
早く……お湯で満たされたお風呂と、暖かいふとんをください。
向かい風は相変わらず強く、雨が目にガンガン入ってきて目潰し効果絶大で。いくら拭っても視界はぼやけたままで。人間とは不思議なもので、視界が不明瞭になると何故か意識も不明瞭になってくるのです。もちろん、なにも見えないわけじゃなくて走行できる最低限度ではありますが。
いかんいかん、あと少しだから。
もう御前崎市には入ったんだから。あと少しd……
『しろみちゃん!そっちじゃないよ!!』
後ろからまりおさんの叫ぶ声がしてはっとなりました。何故かわたしは直進し続けるはずの道の交差点の右折レーンに進んでいました。危ない危ない。
なんてことないはずの短い坂にも悶絶して、ずぶ濡れで、気温も下がって寒くてしんどくて、やけくそになりながら進みます。ホテルが見えたとき……安心しすぎてまた意識が飛びそうになりました。実は雨が凄すぎて建物の形がよくわからなかったのだけど。
2時前にホテルに到着。チェックインして、送ってあった荷物を受け取って、ようやくほっとしました。重いタスクを終えた感じがする……まりおさんと別れて、部屋に入ります。30分借金をして、5時半に出ることにしました。
このときロビーになおさん、ぜっとさん、あっこさんがいらしたそうなのですが、まったく記憶がないのですよね。まったく記憶ないんですが、まりおさんによるとちゃんと選べるシャンプーコーナーからきっちりパンテーン(家で使ってる)選んでたらしい。本能……?
ようやっとつきました、330k地点くれたけイン御前崎。5:30まで仮眠します。 pic.twitter.com/ArMHmixLLQ
— しろみ@宗谷岬600完走 (@notechan_cyan) October 13, 2018
くれたけインさんは部屋に自転車をそのまま置けます。雨でずぶずぶだったので床に敷く新聞紙と拭うタオルもくださいました。ホスピタリティの塊……!さすがブルベ民御用達ホテル。
部屋に入って、コロちゃんを立て掛けて、そのまま床にへたりこんで動けなくなりました。濡れた身体は冷えて震えが出てきたのに、脳と脚はしばらく動くことを拒否していました。
止まらず強行してレインウェアのズボンを履かなかったので、翌日も使う短パンがずぶ濡れ。もうこれ履きたくない……いまから洗ってランドリーかける気力はないし。
そしてなんとか330km漕ぎきった膝は、痛みと腫れたようにパンパンになって、曲げることもおぼつかない状態になっていました。
こんな状態であと270km?無理だよ。
こんな状態で、箱根の山を、越えるの?……無理だよ。
……うん、止めよう。DNFしよう。
放心状態で湯船に浸かり、3時ごろ就寝。
目覚ましは一応かけていたので5時に起きるも、気力が微塵も起きず即・二度寝。このときにまりおさんにDNFする連絡を忘れ、6時頃に慌てて連絡。お返事が無かったのでもう出発したのだろうと思い再び就寝……結局チェックアウト時間ギリギリまでゆらゆらと過ごしました。起きてみたら引きずってしか動かない右足に苦笑。こんなんじゃ無理だわ。朝食バイキングは美味しかったです。
夜は写真撮る余裕なくチェックアウト時に。お世話になりました。雨はすっかり止んで、路面も乾いてきています。
DNFのあとは
さて、御前崎は駅もなにもなく離脱できるポイントが無いので35㎞ほど先の焼津を目指します。コロちゃんにまたがって漕ぎ出すものの全く力を入れられないので、登りは5㎞/h以下でのろのろと。脚を引きずって押し歩きするのも痛くてつらいので漕いだ方がまし。ホテル出てすぐ急な坂を連発でぶつけられたので、心底DNFしてよかったと思いました。
国道をひたすら走れば焼津ですが、ちょっと寄り道、というかキューシート通りに右折。ひでえアップダウンを少々やらされて、ホテルから7㎞走ると、
CP2、御前崎白羽でーす。
借金5時間半。笑 pic.twitter.com/CPwcz032IY— しろみ@宗谷岬600完走 (@notechan_cyan) October 14, 2018
337㎞地点 通過チェックポイント:セブンイレブン御前崎白羽店に到着。参考クローズ時間からは5時間半の遅れですが、次のPCのクローズ時間よりは前なので到達は到達。ちゃんとレシートも取りました笑
CPを出て、国道に復帰する際の下りで駿河湾が見えました。晴れ間が出て、海が見えて、すごくきれいだなあって思って。明るい時間に通ったからこれを見れた、DNFしていいことあったなって思いました。
国道に復帰したら、あとはひたすら平坦で。20㎞/hを下回る速度でのろのろと進んでいきます。
途中でマック食べたりしたりしつつ、大井川渡ってからの路面のガタガタで関節が悲鳴をあげたりしつつ、ようやく焼津駅に到着。10時半にホテルを出て40㎞の区間を4時間弱かかりました……笑
膝の状態を心配した友人が焼津まで車で迎えに来てくれて、帰宅。正直この脚の状態で輪行帰宅するのが不安だったので助かりました……m(__)m
今回唯一のグルメ、焼津さかなセンターのまぐろ丼。おいしかった……
ふりかえり
未練ありますけど、実力不足にも程がありました。速度もスタミナもペダリングも気力もだめだめ。仮眠を取るための貯金を稼ぐってすごく難しいですね。甘かったです。
まりおさんには大変お世話になりました……ひとりでは桑名から先、まともに走れたか怪しい。
— しろみ@宗谷岬600完走 (@notechan_cyan) October 13, 2018
初の600㎞ブルベ、初のDNF。東海道リターンズは反省点だらけのブルベとなりました。
走力が足りない。遅い。ホテルで仮眠すれば大丈夫、リセットできるから400㎞より楽だ、とは多くのランドヌールの方々に言われましたが、わたしの力では仮眠時間を確保できるほど速く走れませんでした。焦りで序盤頑張りすぎて膝を痛める情けないことをしてしまいましたが、膝が痛くならかったとしても、その分速度を出さずに走っているのですから同じことでしょう。見通しが甘すぎました。仮眠しなきゃホテル行かなきゃ貯金稼がなきゃ。そのプレッシャーが重くて辛くて。ドロップバッグ送ったりするとそこで仮眠場所が固定されてしまうから、わたしのように遅い人はデメリットもあるのかも。融通が利かない……
純粋にメンタルが持たなかった。弱い。ブルベはメンタルのスポーツと言われますがまさにその通り。300km走って、残りもう半分と思ったとき、長すぎて絶望した。わたしより遅くにホテルついても、遅く御前崎を通過しても、心が折れなかった人はちゃんと先へ進み、完走しています。
ちなみにご一緒していただいたまりおさんは、ホテルを2時間半の借金を背負って7時にリスタートし、箱根の登りもあるのに完済して無事に認定完走を果たしておられました。制限時間の4分前ゴールという、超・ギリギリ。そこまで時間的に追い詰めた一因がわたしの遅さにあるのは重々承知していますが、完走していただいてほっとした、嬉しかった。心が強い人、ブルベを走れる人ってこういう人なんだろうな、って思いました。
サムネイルの画像は、このブルベのブルベカード。DNFだと、手元に残るのはこの空欄だらけのカード。それが、自分がいかに無力でこのブルベに挑むのに力不足であったかを突き付けてくる感じがするのです。
この後は、10月末にランドヌ東京さんの安曇野600にエントリーしていましたが、東海道ではっきり力不足を突き付けられたので素直にDNS。膝は完全に違和感が抜けるまで3週間かかりました。
これにて2018年度、ブルベ参加一年目のシーズンはおしまい。300、400のみ完走という結果になりました。最後まで200㎞は予定が合わず走れませんでした。
つらく苦しいブルベですが、SRメダルは欲しいので、2019年度も走りました。
次回は、
2019年度、ブルベ初陣「BRM119三浦半島200」参戦日記です。
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