BRM611 大洗銚子300 CENTENAIRE(2022)認定完走

ブルベ走行録

去る6月11日、AJたまがわ主催のブルべ、大洗銚子300 CENTENAIREに参加してきました。

ブルべは制限時間内に決められたルートとチェックポイント(PC、コントロール等と呼ぶ)を通過して完走を目的とするイベントで、今回の300kmの場合、制限時間は20時間です。

CENTENAIRE は「100周年」の意味。1922年6月11日は最初の300kmブルべが開催された日で、ちょうど100年後にあたる日なので全世界で一斉に記念として300kmブルべが開催されました。

日本で開催されるCENTENAIREは↓のAJ広島さんの動画で紹介されています。

【2022.6.11】 Avec l'amour des cyclistes japonais

この大洗銚子300は極東の国ニッポンで日付が変わるちょうど0時スタートということで、全世界最速で100周年を祝うことのできる大会です。 ブルべを完走すると完走記念メダルを購入することができますが、 CENTENAIRE は特別デザインのメダルを購入することができるので、収集癖をくすぐります。

さて、たまがわのブルべはもう何度も参加しているけど二子玉川スタートのものばかりで、千葉スタートの東葛班のブルベに参加させていただくのは今回がはじめて。神奈川在住の身には千葉は遠い、しかも今回は土曜日の0時スタート。つまり金曜日の夜24時。

今回の目標は16時間切り、17時くらいには輪行して電車に乗ること。というのも翌日朝から家の用事を入れてしまったせい……

こういうときに限って仕事がなかなか終わらなくて、1時間くらいしか仮眠できず。なぜか土砂降りの最寄り駅で輪行した愛車をガラガラの上り電車に乗せ、23時過ぎに船橋駅着。金曜だからか、深夜とは思えない人の多さと賑やかさにびっくり。駅前のセブンイレブンで持参忘れた参加同意書とボールペンを買ったらいそいそと輪行解除。スタート地点に到着したのは23時30分を少し回ったくらい。遅くなってすみません!

久々にたくさんの参加者さんが会場に居て、知り合いもあちこちに見かける。少しづつコロナ以前の世界に戻ってきているのを感じて、ちょっぴり嬉しくなる。

スタートはウェーブ2なので0時10分スタート。もうまったく雨は降らなさそうなので、雨具フルセットはサドルバッグの奥へ封印。装備品最終チェックをしたら、持参したおにぎりをひとかじりして車検を受ける。同じウェーブのけいたさんと同時にスタートした。

船橋港親水公園を抜けて数キロは冷凍倉庫街を走る。たまになんともいえないにおいがする。海岸大通りに抜けるあたりで見慣れない殿方を先頭にmomさん、PEKOさんにすいーっと抜かれたので、けいたさんと共に後ろに着く。この後PC1までずっとご一緒だったんだけど、ご挨拶のタイミングを失いただのコバンザメと化した。

少し湿度は高いものの気温も高すぎず低すぎず、風向きも無風に近い追い風と最高のコンディションでめちゃくちゃ走りやすい。幕張を抜けるあたりは信号につかまりまくり進まなかったが、それ以降はかなりいいぺースでひたすら走る。にしても速いパックだ。平坦は問題なく着いていけるけど、登りも全く緩めないので恐ろしい。あんまり快調に飛ばすので集団に追いつき追い抜き、後ろに人が増えたり消えたり。先頭の人はライトで光って見えるのがアンクルバンドではなくペダルに着いている反射材のようで、もしやフラットペダルか?恐ろしい人もいるもんだと思った。わたしもロードバイク買って2年半ずっとフラットペダル使っていたけど、ブルべデビュー前にビンディングに変えたもんね。

あれよあれよと成田空港近くまでやってくると、「空の駅」という道の駅っぽい施設があった。見覚えある人がちょうど駐車場から出てきたなあと思ったらウェーブ1スタートで先行してたぜっとさんだった。わたし達の後ろにたまちゃんジャージの人がひとり付いていたんだけどぜっとさんはその人の後ろに付いたようで、そのままPC1までは7人パック体制で進んだ。成田空港の滑走路の地下を潜るトンネルはどんな感じか楽しみだったんだけど、ただの長い超絶照明が明るいトンネルであった。

3:09、72.8km地点のPC1に到着。スタートからジャスト3時間、貯金1時間53分。出木杉君である。

おにぎりを1つ買って温めてもらいほおばり、補給食にスローバー1本購入。ここまでの区間でパックの人々と相当脚の差があることがわかったので、けいたさんにもう行きますと伝えて先に出発した。

PC1を出てしばらくは明るいバイパスを走るのでド深夜で1人で走ってても怖くないぞヤヤイヤーイ!相変わらず風向きもいい感じなので多少の登りも勢いで粉砕。前に居た3名の先行者もパスしたら、その先頭はぜっとさんだった。程なくしてバイパスを外れるのだが、まあまあ道が暗かった。話が違うじゃないか!一番日の長い時期であるゆえ、4時前には空がゆっくり明るくなり始めたので真っ暗な時間は短かったのが幸い。

ソロで走るとつい踏んでしまう悪癖があるのだけど、今回もご多分に漏れずそのパターンだった。脚を休めようと思って超速いパックから離脱したのに何の意味もない。

T字路を右折すると登り坂。この区間はPC1まで同様平坦基調だと思いこんでいたので、少しならばと思い勢い任せに踏んで登る。登り切ったらすぐ下りでさっき抜かした殿方3人全員に抜かれる。また登り坂が来るので全員抜く。また下りで抜かれる。これを3回くらい繰り返して、平坦じゃないなとようやく気付く。そうですこの50km区間はアップダウン地帯でした。気づいたころにはもう登りで脚残ってませんでした。くそ雑魚です。そこからはぜっとさんと2人パックに。途中でさらに先行していたPEKOさんに一瞬追いついてようやくご挨拶が叶った。

PC2まであと10km地点くらい、海が右側に見えて、雲に朝日の色が滲んでいるのを眺めていたらパラパラ雨が降り出して来た。そこそこ降ってきたので雨具を着ようか悩んだものの、雨雲レーダーを見たらすぐ止みそうだったのでそのまま走行。大洗サンビーチ入口の交差点に着くころにはすっかり止んでいてほっとした。

国道の高架をくぐった向こう、下り坂の先に大洗海岸が見えるのね。これはいい。

坂を下り苫小牧行のフェリー乗り場、めんたいパークを通過。この辺りを通るのは2014年、大学2年のとき以来なのでずいぶん懐かしかった。記憶となにも変わっていない。めんたいパークの先でランチを食べたお寿司屋さんもそのままの様子。1組反対車線からランドヌールが走ってきて手を振る。この先のPC2はルートの突き当り・Uターンポイントなので、先行者とすれ違いになる。

5:20、120.6km地点のPC2に到着。貯金は3時間4分。坂をイキリ散らして走ったおかげか、けいたさん達にはPC2まで追いつかれなかった。

レシートを取得して外に出るとけいたさん、momさん達も到着。けいたさんはここで大洗で有名なウスヤ肉店のフライを食べるとのことで早々にコンビニを出ていき、わたしもおにぎりを食べ終えたら腰を上げる。ぜっとさん&スズキさんとタイミングが同時だったのですぐ後ろに入るかたちに。さらに少し進んだところの交差点でけいたさんと合流。やたらお早いなと思っていたら、なんとペースが早すぎてまだ開店していなかったとのこと……残念!

しばらくは4人パックで来た道を戻る。反対車線に後続の方々が次々現れて、そのたびに手を振り合う。これが楽しいんだよね。スライドのシーンがあるブルべは大好きです。

けいたさんは「にんたまラーメン」を朝食に食べるとのことで、途中でお別れ。わたしもお誘いいただきよくTLで美味しそうだなあと眺めていたものなので気になったけど、ちょっと夜通し走った後の朝に食べるにはヘビーだった……

ところでこのPC2~PC3区間・82.0kmのキューシートはこのようになっていて、そのうちキュー38・39のたった2行で72.2km分となっている。つまり延々と直進、更にこの大洗→鹿島の道はたいへん単調ながら北海道のように視界がぶわっと開けている感動もないとなかなか難儀なことになっているため、本ブルべ中最大の眠気に襲われた。これはまずいと思い、目の前に現れたセイコーマートに飛び込んだ。

先行の参加者が数名休んでいた。おひとりに話かけられ、お互いに「眠いですねー」。やはり皆苦戦している区間だったよう。

せっかくのセイコマだけどホットシェフに目もくれず缶コーヒーを購入して一気に飲む。先に行ったと思っていたぜっとさん・スズキさんが寄ることにしたらしく居られてびっくりした。少しお話した気がするが眠くてフラフラだったので、お二人から見るとろくな会話になっていなかったかもしれない……

10分タイマーをかけて建物の脇で仮眠しようとしたけどうまく寝れなかったので、出発。ソロ走行になったのでコーヒーが効いてくるまでヒトカラ大会を開催して乗り切った。サイクリング中はBUMPの「記念撮影」という曲をよく聴く。テンポも程よいし無限の時間で好きなだけ考え事ができるブルべ中の感じと歌詞の雰囲気が合う。「僕らは何処へでも行けると思う」というフレーズがそれっぽくて好き。

「日本一駅名の長い駅」だった長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅のそばを通過。なかなか来れる場所じゃないから寄ろうかとも思ったけど、駅の方向が登り坂だからやめた。

長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅からさらに進むと、ひときわ目を引くオブジェクトが。鹿島サッカースタジアムだ。

スタジアムを過ぎるとようやくR124への分岐点が現れる。PC3まであともう半分。積算距離も165kmとなり、全体でもあと半分弱だ。

分岐を曲がって鹿島の中心市街地を通る。なんもなかった大洗→鹿島と違って情報量が多く、目には楽しい。この区間は向かい風になる予報だったが、想定よりも風は強くなく走りやすい。市街地ゆえ何度も信号につかまっていると、後ろからぜっとさん・スズキさんに追いつかれた。

この先の銚子で海鮮丼を食べようと思っていたが、行く予定のお店の開店時間は10:00。想定より速いペースなのでこのままだと9時過ぎには着いてしまうことが分かり、うーん……どうしよう?ぜっとさんもそれより開店の早い店は知らないとのことで、検索と休憩兼ねてミニストップへイン。

1件9:00オープンのお店があるとのことで、そこへ向かうことにする。

銚子大橋を渡る。茨城県とお別れして再びの千葉県入り。

銚子市街から銚子港方面にルートを外れる際、赤信号で後ろに人が着いたので「私たちはルートを外れて左折します」と声をかけたら、「私もなんですよ」と。お目当ては海鮮ではなく今川焼とのこと、銚子は実は有名だったんだろうか。

9時半前にお目当てのお店「浜めし」に到着。momさん達のバイクが停めてある!もともと人気店でこのあたりでこの時間に空いているお店がここしかないということもあり、既に10名弱並んでいる。

しばらく並んだが、10時に差し掛かっても入れない……当初の目的の16時間切り達成のために泣く泣く諦め。ぜっとさんとスズキさんはもうすぐ入れるだろうからと待つとのことで、残念ながらここで2人とお別れ。

サドルに跨り漕ぎだしたところで、10時なら当初の予定の店はすぐそこだし、オープンしているじゃないか、と思い立つ。

「ぎょ魚蔵部(ぎょぎょくらぶ)」というお店。まだ看板も出ていなかったが10時になっていたので店員さんに頼みたいメニューと提供時間を聞いたらすぐ出せるとのことで、入ることに。

以前訪問した際と同じ生マグロユッケ丼 ¥1,500を注文。切り身が分厚く、味もしっかりしていて美味。ほんとはセット頼むと付いてくるめかじきのフライが美味しいんだけど、揚げる時間がかかりそうなので今回は諦め。

10:42 、205.9km地点のPC3に到着。 貯金は3時間12分。

目の前は銚子電鉄 犬吠駅。警笛を鳴らしてちょうど電車がトコトコとやってきた。ここでそろそろ出発しようとしていたmomさんたちにお会いした。麦茶の補充をしたらわたしも5分でリスタート。PC3を11時までに出たかったので想定より13分早い。

PC3を出てすぐ、ドーバーラインがお出迎え。

ガツンと来る直登をしばらく繰り返しやらされるが、2年前の佐原300でも通った道なので淡々と回していれば怖くないことを知っている。
佐原300のときもどんよりしてたけど、今回もどんよりだなぁ。

ドーバーラインを抜ければもう殆ど平坦。風向きも良くスムーズに進む。PC4まで残り10kmというあたりでちょうど昼食を食べ終えたけいたさんとばったり。さらに少し先でmomさん一行にも追いつき、4人パックでPC4へ。

12:51、254.2km地点のPC4に到着。 貯金は4時間15分。 順当にいけば16時間切りは出来そうだ。

マグロ丼を食べてそんなに経っていないし、ゼリー等軽めのものをチョイス。

ここでようやくmomさんとタッグを組んでいたおつぐさんにご挨拶。本当にフラットペダルだった……!

ゴールまではせっかくなのでご一緒しましょうとお声がけいただいたものの、登りが鬼速くて坂の度に一人千切れる。PC1→PC2のイキリ踏みで消耗していたせいもあるけど、パワメがついていたけいたさん曰く、4倍出ていたとのこと。追いつけるわけがない……!

芝山町、八街市を抜けるまではひたすらアップダウンをこなしつつ千葉市内へ。芝山あたりは上空に見える成田空港を離発着する飛行機の姿と音、家屋に貼られた騒音への抗議看板が印象的だった。

千葉市の中心部を過ぎれば、ゴールまであと少し。海浜大通りに入ってさらに加速してゴールのコンビニに到着。最後の信号からの数百メートルは謎のスプリント合戦が勃発した。お客様、種目が違います。

15:24 ゴールのコンビニに到着。0:10スタートなので記録は15時間14分で目標を余裕で達成。もちろんこれまででぶっちぎり最速記録。

ゴール受付に移動し、ばっちり認定&記念メダルゲット!次々とゴールした方がいらっしゃるし会場もそんな広くないからすぐおいとましたけど、やっぱりゴール会場があるのはいいですね。

風も強くなく、日差しもあまり照らず、そして降雨はほとんどなし。非常にコンディションの良いブルべとなりました。

とにかく雨にほとんど降られずに済んでよかった!

参加した皆様、運営スタッフの皆様おつかれさまでした!

コメント

タイトルとURLをコピーしました